民芸みやぎ

宮城県民藝協会からの折々の便り
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沖縄旅行の報告−5−

芭蕉布会館
芭蕉布織物工房


芭蕉布

大宜味市喜如嘉でつくられている芭蕉布。
その特徴は、材料となる糸芭蕉の栽培から
織りあげて製品にするまで
すべての作業を、地元の女性たちが
手がけていることです。





指導にあたられているのが、
90歳になられる平良敏子さんです。

芭蕉布 敏子さんと


会館内にある作業所では
平良敏子さんが煮綛(※にーがしー/染める糸を木灰汁で煮て精練し、
水洗いして軽く絞り、竿にかけて干す作業)らしき作業をしておられました。


とても小柄でおだやかな笑みの平良さん。
ですが、おそれ多いような
畏敬の念を感じずにはいられない存在感がありました。


それは、「夜がなければよいと思う程、芭蕉布に没頭して」こられた
幾夜も積み重ねてきた芭蕉布との日々と
揺るぎのない想いから生まれたのかもしれません。


撮影禁止の作業所では
トントン、シャーッと機織りの音が
一定のリズムで響いていました。
窓辺にある7台の織り機で、女性たちが機織りをしていました。
視線をさえぎるかのように、やわらかい朱鷺色をした糸の束で
間仕切りされているのも印象的でした。


芭蕉布織物工房では
平良家のお嫁さん、美恵子さんにご案内いただきました。

芭蕉布 織物工房



工房の裏手にある糸芭蕉の畑も
拝見することができました。



芭蕉布 糸芭蕉の畑芭蕉布 糸芭蕉


背丈を超えて伸びる糸芭蕉。
その芯止めや葉打ちの作業をしないと
繊維がかたくなり芭蕉布としての糸にならないのだそう。


蜂や蚊、アブがいるなか
肥料をやり、草取りをするのも
ここで働く20〜40代の女性たち。


ともすれば、織ることだけが注目されがちですが
織りだけなら約1カ月。
それまでの仕事のほうが膨大です。


畑の草取りをした人、糸よりをした人、
さまざまな工程に関わった人がいて
はじめて芭蕉布ができます。
「だから、“喜如嘉の芭蕉布”としています」


織柄を考えるのは、美恵子さん。
「伝統を守っているだけでは、取り残されるんです。
 いつも、あらゆるところにアンテナを張って
 寝ても覚めても考えている」
といいます。

芭蕉布 聞く芭蕉布 美恵子さん


その美恵子さんに、
敏子さんから言われた言葉をうかがいました。
それが、意外にも
「いつでも、やめていい」


どれだけ、たいへんなことかをわかっての言葉だろうと
美恵子さんは察しています。
「ひとりの天才の作家では、できない仕事。
 心をおなじくする人がいて、できること。
 最後は、人なんです」


お忙しいなか、ご対応いただいた
平良さんはじめ会館、工房の方々
ありがとうございました。


沖縄 花


沖縄の手仕事をめぐる旅。
いかがだったでしょうか。


日々の暮らしの中で
手仕事のものにふれる時
そのものを通して、かの地を思います。


実際に、つくり手の方に会い
その土地の空気を感じ
文化にふれることで
ますます、ものへの愛着
地域への愛着がましてきます。


普通の観光旅行では出会えないところまで
見て、ふれて、感じられるのが
民芸協会の旅のよさ。


今回も、いい旅ができました♪




| 活動−沖縄の手仕事めぐり | 14:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
沖縄旅行の報告−4−

おきなわ郷土村


ハイビスカス

2日目の午前は、自由行動。
お城に行くもよし、陶器市に行くもよし、
美ら海水族館に行くもよし。


といっても一台の車。
どこに向かっているのか
行先は、旅の案内人であり運転手でもある
白鳥さんまかせ。
着いたのは、「万国津梁館」。

サミット会場サミット会場2

2000年に沖縄サミットが行われた会場でした。
ここでしばし、沖縄らしい眺めを満喫。


その後は、美ら海水族館がある
海洋博公園へ。

ここからは数人に分かれて行動。
その中の「おきなわ郷土村」を紹介をします。

郷土村 三線寄り


おきなわ郷土村は、
17〜19世紀の時代ごとの民家を再現したところ。
その中の一軒で、おばあたちに迎えられます。


郷土村 三線郷土村 黒糖


黒砂糖とお茶をいただきながら
夏のような陽射しの庭を眺めつつ
おばあから昔の話を聞いていると
子どものころの日向ぼっこをしている気分になります。


郷土村 踊り郷土村 踊り2

そのうち、おばあたちが踊りを披露。
訪れていた観光客を招き入れ、踊り始めます。
初めて会った人同士が輪になって
音楽に合わせて踊ります。


ちょっと違っても、動きを音楽に合わせられなくても
まったく気にすることはなくて、
ただ笑って踊ればいいだけ。

訪れた人の気分も大らかにしてくれる
そこが沖縄の良さですね。

| 活動−沖縄の手仕事めぐり | 14:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
沖縄旅行の報告−3−

読谷山焼陶器市


陶器市

読谷村にある
「読谷山焼窯」と「読谷山焼北窯」の
8つの工房による陶器市が
読谷山焼陶器市です。

めざす北窯に着いたのは
とっぷりと日が暮れ、終了時間を過ぎたころ。
貸切状態で拝見することができました。


陶器市2陶器市 買い物

ライトが灯るテントの下で
4つの工房の中で
ずらりと並んだ、まかい(飯椀)、皿、カップ、壺、シーサーなど
それぞれお気に入りのものを探し歩きます。

工房ごとに持ち味があり
自分好みの工房ややちむん(焼き物)との出会いが
なんとも楽しいのです。

ここでは、見て、観じて
出会いに感動したものを手に入れる
その連続でした。


松田共司さんのご案内で
13室もある登り窯を見学。

1年に5回焚かれる窯は
火入れから窯出しまで、約4日がかりとのこと。

陶器市 登り窯陶器市 登り窯内部


窯を見学している間、
共司さんの工房では
フレンチのシェフが腕をふるい
共司さんのお皿に料理を盛り付けていました。
なんとも贅沢なおもてなしです。

陶器市 シェフが料理陶器市 松田共司さんと日を囲んで

こちらのシェフ、実は宮城県塩竃生まれ。
沖縄で親戚にでも会ったような親近感です。

琉球張り子の豊永さんご家族も合流。


陶器市 料理1陶器市 料理3陶器市 料理2陶器市 オリオンビール

手の込んだお料理は
琉球イノシシ、お魚、パン……。
詳しくうかがったのに、
すみません、食べるほうに意識が集中してしまいました。


陶器市 共司さん木食陶器市 松田米司さん

松田共司さんの工房(左)、松田米司さんの工房(右)
それぞれお弟子さんと一つのテーブルを囲んで食事。
ご兄弟でも、工房の雰囲気はまた異なるものですね。

そして、ここでもまた、お弟子さんは若手。
お弟子さんそれぞれに、歩いてきた道があります。
それを一人立ちできるように見守る師匠。
なごやかながら礼儀を重んじる、心地よい緊張感がありました。


ありがとうございました。
ごちそうさまでした。



※ちなみに、日中の陶器市はこのような感じです。
  (この日の午前中にも陶器市に行かれた、会員の佐藤美喜さんご夫妻撮影)






| 活動−沖縄の手仕事めぐり | 14:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
沖縄旅行の報告−2−

城間びんがた工房


城間 玄関

迷路のような首里の町をめぐって
たどり着いた城間びんがた工房さん。


琉球王朝時代から続く紅型の三大宗家の一つ。
戦後、紅型の復興に尽力されたところです。

城間 紅型

まず驚いたのが、紅型コレクション。
観光地で目にするおみやげの紅型とはまったく違い、
色合いといい、質感といい、
「ほぉっ」と声が出てしまうほど。
時間が許すかぎり
いつまででも眺めていたいところです。

城間 染め

工房では、静かに色挿しが行われていました。
その作り手の方々は、20〜30代。
沖縄の手仕事は、若手が支えているのです。
その奥には、穏やかに色挿しする
十五代 城間栄順さんのお姿もありました。

説明してくださったのは、栄順さんの息子さんです。
城間 見学

まず、道具を拝見。

城間 道具1

茶色いゴムのように見えるのは、
島豆腐を乾燥させ、オイルに浸した台。
型紙を切るとき、ほどよい固さなのだそう。


城間 道具2

布に型紙をのせ、糊置きしたもの。


糊置きに使う糊筒の口金は
モノのない戦後には、
銃弾の薬きょうを用いたそうです。


筆には、女性の髪が使われています。
城間 筆城間 染料城間 筆2


柄にも、特徴が。
城間 紅型見本2

王侯士族が身につけるものであった紅型は
古典柄ほど、特別感が出るように
京都の友禅や中国の柄が取り入れられたとか。
こちらは、葵の柄。
京都にならったものです。


目の覚めるような黄色は、
福木から抽出したもの。

城間 福木

防風林の役目を果たす福木は、
並木もあるほど、沖縄では一般的です。
城間さんの庭にある福木は
ほかでは目にしないほど、かなりの太さ。
長い年輪を感じさせる古木なのでした。

城間 福木2



| 活動−沖縄の手仕事めぐり | 15:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
沖縄旅行の報告−1−

 沖縄の手仕事をめぐる旅
2010年12 月17日(金)〜19(日)

サミット会場


1日目/紅型 城間びんがた工房(首里)
          焼物 読谷山焼陶器市(読谷)
           会食 北窯の松田共司さん工房の方々
          琉球張り子の豊永盛人さん
       
2日目/見学 美ら海水族館、おきなわ郷土村など、自由行動
          織物 芭蕉布会館
              芭蕉布織物工房
       
3日目/見学 壺屋、首里城、久睫鰻歸垢覆鼻⊆由行動

城間 紅型見本2芭蕉布 糸芭蕉陶器市 登り窯

今回の沖縄は、まさに直観の旅。
見て、観じて、感動する旅になりました。

参加したのは、宮城県民芸協会を中心に、
泡盛文化の会と、その仲間による総勢10名。
一台の車で、和気あいあい
訪ねてきました、沖縄の手仕事の現場。

今回から5回にわたって報告をお届けします。



| 活動−沖縄の手仕事めぐり | 22:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
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