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宮城県民藝協会からの折々の便り
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日本民藝夏期学校 松本会場−1日目−

日本民藝夏期学校 松本会場
2012年8月31日〜9月2日

 


1日目 開校式
      歓迎講演   まつもと市民芸術館監督 串田和美氏
      基調講演    「民藝美の出発点」    講師 外村民彦氏
                                                                  (日本民藝協会常任理事、
                         日本民藝館理事)
      講義        「浅川兄弟と柳宗悦」     講師 尾久彰三氏
                                                                   (元日本民藝館主任学芸員)
             懇親会     松本ホテル花月


ひと夏に約3カ所で行われる日本民藝夏期学校。
それぞれ地域の民藝協会の方々が、
さまざまに趣向を凝らして開催されます。


「民藝の真髄」を学ぶことはもとより、
その土地に伝わる民藝の品々、技と知恵、
郷土文化や暮らしぶりなどにふれられる貴重な機会になっています。


 
「美のみなもとを学ぶ」と題した、第142回日本民藝夏期学校松本会場。
大正期に建てられた旧制松本高校の講堂である
あがたの森文化会館が、初日の会場です。


つやのある木の床、大きな梁。
どことなく懐かしくなる雰囲気。
全国から集まった約100名の中に知っている顔はほとんどなくても
どこか似通った空気が流れているのが、
民藝協会の集まりらしいところです。


まつもと市民芸術館監督の串田和美さんによる歓迎講演。
どこかで見かけたお顔と思ったら
NHK朝のドラマ「おひさま」でそば屋のご主人を演じられていた方でした。

この日、松本のまちを歩いて会場に向かう途中、
しゃれたカンカン帽をかぶった自転車の方に道をゆずりました。
「すみません」と爽やかに通り過ぎていった方が串田さんだったのだと
この講演会で気がつきました。


民藝を、なぜ学ぶのか、なにを学ぶのか。
その指針を示してくださったのが
基調講演「民藝美の出発点」の講師である外村民彦さん。


日本民藝協会常任理事であり、
民藝の美意識の普及に努められた外村吉之介さんのご子息にあたります。


夏期学校がはじまったのは40年前。
高度成長とともに「民藝」の美意識は全国的に広まりました。
ただ裾野が広がったことで、
内容が変わったり、堕落したり、といったことが危惧されるようになりました。
そこで、「民藝の本質を学ぶ機会を」と
お父様の吉之介さんが引き受けて行われたのが、第1回目の夏期学校です。


朝日新聞の記者として長く勤められた民彦さんは言葉に敏感で、
「“用の美”と出てくると、
 この後にどんな言葉が続くのかとドキッとする」と言われます。
「言葉が眼の邪魔になる」
「頭より眼を働かすこと」
という言葉に、あらためて強く気づかされます。


民藝のキーワードは「自然」であり、
民藝美の本質は「無心、無欲、他力」と定義づけてご解説。


お話だけでなく、一見してわかる画像でも
民衆的工芸品、貴族的工芸品、機械的工芸品の違いを紹介されました。
質素で素朴な雑器である「民衆的工芸品」に対し
次のようなものが「貴族的工芸品」。
 


そして、
「民藝館にある中で一つだけ持って帰っていいよと言われたら、朝鮮民画の『虎』を持ち帰る」
と言われて紹介されたのが、こちら。


ご自身が日々愛用されている民衆的工芸の品々には
思わず釘付けになり、写真を撮り忘れてしまいました。
なにげない表情のものなのですが
健康で無駄がなく丈夫そうなお品物ばかりでした。


締めくくりには、
梅原猛さんの「原発事故は人災でも自然災でもなく文明災」という言葉を引用され
「自然と向き合い、共に生きること」へ
今までの生活意識を見直すときなのではとご提言。
「民藝の出番であろうと思う」と結ばれました。




続く講義は、元日本民藝館主任学芸員の尾久彰三さんより
「浅川兄弟と柳宗悦」。


その装いは、韓国で求められた麻素材の上下。
柳宗悦に民藝の美を意識させるきっかけをつくった浅川兄弟を紹介する
尾久さんのお話と映像『韓国人になりたかった日本人』の上映を通して
それぞれの文化を敬愛する姿勢の大切さを感じました。




ちなみにこの装いは、樹木希林さんのお見立てとのこと。
樹木希林さんと尾久さんによる珍道中
NHK BS『温故希林』で韓国ソウルを旅した際に求めたものだそうです。
10月24・25・26日19:30〜20:00
3夜連続で放映される同番組に、尾久さんがこの韓服姿で登場されますので
そちらもどうぞお楽しみください。
http://www.nhk.or.jp/bs/kirin/



宿泊先は、「松本ホテル花月」。
クラシックな雰囲気の旧館が落ち着きます。


夕食や懇親会では、
長野県民はみんな歌えるという県歌「信濃の国」を
同民藝協会の方々が大合唱。
その土地柄が感じられるおもてなしが、うれしいところです。




食後は三々五々。
長野県民藝協会の方おすすめのお店「庄助」で
夜の夏期学校。
青森、仙台、長野、島根の方々、そして学生さん参加者もいっしょに。








| 活動−2012夏期学校 松本会場 | 11:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
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